NBSAネット・ニュース2004年2月

ネパールの視覚障害者を支える会 NBSA

 

2月のすでに後半に入り やっと寒さから解放されたネパールですが 皆様はいかがお過ごしでしょうか  

 

218日はシバ ラートリーでした  

会報でも書きましたが ネパールの暦は太陰暦を使用し 様々な宗教的儀式はすべて占星術師の占いによって決定されます  このシバ・ラートリーは シバ神の夜という意味です  春を告げ4月の新年まであと一息  この日を堺にネパールは暑くなります 本当に不思議なのですがこの占いが実によく当たる  毎年この日の前後は天気が荒れ 雨が降り大風が吹きます  そして6月まで雨が1滴も降りません  あと3ヶ月 ネパールが水不足で一番困る季節が巡ってきます

 

2004213日〜17日障害者国際会議がカトマンドゥで開催されました

本会議は国連傘下の国際障害者団体の指導の元で毎年行われ 今年で第21回目になります  アジア 太平洋地区の途上国の障害者団体と政府が主役となり 日本(JICA)が資金援助をします  本会議は「障害者の能力向上トレーニング&セミナー」と名づけられ 2001年に滋賀県で採択された国連障害者機関のびわこミレニウムを首題に講義 さらに討議などが行われました

 

今年の参加国は26カ国でした 

 

   バングラデッシュ、カンボジア、中国、フィジー、インド、インドネシア、レバノン、マレーシア、モルディブ、モンゴル、ネパール、パキスタン、フィリピン、スリランカ、ソロモン諸島、パプアニューギニア、タイ、ラオスPDR、クック諸島、バヌアツ、サモア、東ティモール、ベトナム、アフガニスタン、キリバスおよびブータン

さらに途上国でないアジア地域から韓国と日本が自由参加しました

 

これはおそらくネパール史上初の大掛かりな国際イベントであったと思われます これまで南アジア連合のサミット会議がカトマンドゥで開催されましたが 開催国の多様さでは今回の会議の方がずっと上で 地球の半分くらいになりそうは広大な地域からの参加です  様々なテレビや新聞で大きく報道されました

ネパールのような極貧国が 政治や経済問題抜きの社会的弱者を対象とした国際会議を行ったことは 大変な名誉であると言えましょう

 

しかし開催資金の面で大変な問題が生じました  できるだけ途上国の自主性と関連政府機関の啓発を兼ねて 総費用の1部を主催国で負担することになっています その一部は通常開催国政府が負担するのですが ネパールの場合国家予算の50%を開発部門予算の80%を外国に依存している状況で 会議の負担が容易ではありません そこで様々な障害者NGO団体等に寄付金を募り 何とか開催することができました  NBSAカトマンドゥからも支援カンパを贈らせていただきました ご了承ください 

 

今回の会議には隣国ブータン マレーシアとラオスから目の不自由な若者が参加し NBSAもガイドなどでお手伝いさせていただきました  3人とも自国の障害者運動を促進していけそうなリーダー格の青年でしたが ことにマレーシアは政府が障害者福祉に力を入れているだけあり コンピューターの普及率が非常に高く 生活面でのコミュニケーションに不自由はない と話していました  ラオスもその後を追いそうですが  ブータンやネパールとなるとまだまだのようです ネパールは外国の援助が多量に入っているので 世界情勢などはまぁまぁわかりますが  ブータンは未だに神秘の国とされているので 北欧などが点字教育をわずかに行っているにすぎません  盲学校に相当するセンターがひとつしかなく コースは1年  後は一般学校へ編入されますが  教師への点字教育がなされないので 目の不自由な人々の教育程度がきわめて低いそうです  しかし皆さん英語が上手で関心しました  これまで会議はだいたい3つの障害のセクター 視覚 聴覚 身体に分かれていたようですが 今回は知的に障害をもつ学生がフィリピンから参加し 会議の幅が広がりました  会議終了パーティはかなり盛り上がり ネパール人が国歌より好きなレッソン フィリリーを歌い出すと 会場に集まった外国の参加者が踊りだす という和気あいあいとした光景が見られ 本当に和やかに閉幕しました  また3万円の援助金でしたが NBSAの多大な貢献も 席上発表されました    

 

日本・ネパール友交トレッキング締め切り終了

 

今回のスタディーツァーはトレッキングです。お蔭様で予定の参加者数があつまりましたので 締め切らせていただきます ご応募ありがとうございました 

 

NBSA カトマンドゥ

 

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