――――― NBSAネット・ニュース 2005年5月号 ―――――

 

  ネパールの視覚障害者を支える会

Nepal Blind Support Association (NBSA)

 

二羽泰子さんネパール入り   日本発 NBSAボランティア イン ネパール

NBSA
会報誌とネットニュースでお知らせした二羽泰子(フタバヤスコ)さんのボランティア活動が いよいよ始まりました  516日バンコクを経由して 無事にネパール到着  お疲れの中 さっそく現地スタッフを交えてのミーティングや活動現場の下見を始めました  二羽さんご自身が視力に障害がある方で NBSAスタッフ一同大変に感激しています  

これまで世界各国から登山家をはじめ 様々な視覚障害者が ネパールを訪れ 観光やNGO団体の視察などを行っていますが 二羽さんの場合はボランティア活動が目的  NGO−JICAジャパンデスクの支援で 直接現場に入り合計50日 間の活動を行います  ネパールでの視覚障害者のボランティアでは おそらく最長でしょう  NBSAはカトマンドゥとポカラで ふたつのトレーニングを行います  初めに日常生活に欠かせない 調理 洗濯 清掃 着付け アイロンなどを含めた自立のための生活訓練をネパール人の講師を中心に行います  さらに二羽さんには ネパールの視覚障害者の将来を担う 青少年を対象としたリーダーシップ トレーニングを担当してもらいます  

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23日現在 カトマンドゥで生活訓練の大半が終了しました
本日はこれまでのトレーニング内容を手短に紹介いたします
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20日 開催式 ネパール全国障害者連盟会長 会場を提供してくれたアーリーリハビリテーション センター会長 NBSAカトマンドゥ支部会長の挨拶とスケジュールの紹介 お茶を飲みながらの歓談  のち本トレーニングのオリエンテーションと実技に入り 朝起きてから家を出るまでの 日常生活作業のテクニックを学びました 
参加者16名 男子5名 女子11名 (一般と中学高校生)  
朝起きてすぐの作業は歯磨き (この順序が日本と多少ちがうが)手洗いと洗顔 整髪 爪切り 男子:髭剃り (ひげが生えていない中学生は見学のみ)女子:メイキャップと髪の整え方とリボンの結び方 男子も女子も大変なはしゃぎよう  午後4時解散

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21日 お茶の沸かし方と入れ方 (やっぱり火の扱いは誰でも怖い)午後は調理とちょっと早いディナー 大幅に遅れて午後6時解散 自分たちで食べるものは自分たちで料理しよう を目標に全員かなり頑張りましたが 初めて包丁に触った人も多かったようです

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22日 午後のお茶と軽食の準備  ロティこれはネパール式のチャパティ まず小麦粉を発酵させずに水だけで十分に練って団子を作ります  これはこねるのに力が要りますが 何とか全員がクリア  次に団子をテーブルの上に粉を振りながら麺棒で平べったく広げます  この動作がなんとも微妙で難しい  最後にフライパンにのせて軽く両面を焼き上げます  このロティとお茶だけではあまりにも味気がないので食が進みません  そこでトマト 玉ネギ にんにくなどを入れた炒め煮を添えます  油で軽く炒めるのも調理には欠かせない作業  木のへらで火の通り具合を確認します  あまりに時間がかかったので その他の作業はボランティアが懸命にフォロー その甲斐あって 定刻通り午後4時に解散

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23日はネパールの釈迦生誕日  仏教徒のみならずネパールではヒンドゥー教徒も 仏教寺院に詣でます  受講者が減るな と心配していたのですがほぼ全員が参加  本当に学ぶ機会を逃したくない そんな熱意が保護者からも感じられました  お昼の日常生活作業の洗濯 洗濯物を干す 乾かす間に靴を磨く アイロンと服のたたみ方 タンスの整理の仕方 すべて便利で実用的な練習です

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24日の予定は 室内で行うその他の作業を学びます  ベッドメーキング 家具の調え方 トイレの掃除 室内清掃 テーブルセッティング(といってもネパールの場合ダルバートなので 大皿一枚にご飯とすべてのおかずを並べだけですが)お金の管理のしかた 電気製品の取り扱いを勉強し のち簡単な終了式と受講証明書の授与を行います

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25日は 参加者とボランティア全員で カトマンドゥ市内見学を行います 古都パタンの見学も予定していましたが 田植えの前に行う大切な儀式 ラト マチェンドラナートが始まったのでやむなく カトマンドゥ見学だけに絞りました

さて 526日からいよいよ二羽さんの青少年リーダーシップ トレーニングが行われます 昨年9月の現地視察で ネパール入りは2度目ですが 今回のボランティア活動の意義を語ってもらいました 
ネパールでは障害に加え 文化や社会的背景が 大変厳しく 日本とは違う問題がたくさん横たわっていると思いました  私のリーダーシップ トレーニングでは障害という部分に焦点を当てるだけではなく 協力し合うこと 自分自身を上手に表現することや お互いをよりよく理解する方法を学んでもらいたいと思っています 

事務局便り
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15日 に開催された総会とチャリティーコンサートの報告

2005
年度NBSA総会は平成17年4月15日(金曜)午後5時から鹿児島市勤労者交流センター多目的ホールにおいて開催  議題は2004年度事業報告と決算報告および2005年度事業計画と予算案で いずれも原案通り承認されました  NBSAネパールの視覚障害者を支える会「チャリティーコンサートと講演の夕べ」本会主催の上記行事は 総会前後に準備を行い 予定通りに1730分に開場  約170名の参加のもと 18時に開幕 大変好評でした  

編集と文責 渥美よりこ カトマンドゥ在住

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