――――― NBSAネット・ニュース 2005年8月号 ―――――

 

  ネパールの視覚障害者を支える会

Nepal Blind Support Association (NBSA)

 

                          今年もやりました 子供クイズ大会

ネパールの子供の日を祝う年中行事 NBSAのクイズ大会はこれで3回目にあたります

ややっ天地がひっくりかえるような事が起きました  過去2回出場を拒まれた学校がありました バクタプル市にある国立の小さな学校ですが 他の盲学校や盲学級に比べると学力が低く 出てもビリに違いないので 恥ずかしくて出せません というのが理由でした  
3
度目の正直というか お百度参りというのか カトマンドゥのスタッフが何度も足を運び 今回はやっと出場許可がでました  ところがフタをあけてみてビックリ 出場者は思いのほか優秀で 自信満々だったネパールの最高学府 キルティプルの盲学生にぐんぐん追いつき 第2位というすばらしい成績を収めました カトマンドゥ・スタッフは大喜び これまでゴリ押した甲斐がありました
青少年が主役のクイズ大会です 何が飛び出すかわからない新鮮さがおもしろい

おばさん 今年は私を出して と言っていたのは パタン市の盲学級の女子学生  昨年は一般の観客に混じって大会を見ていただけですが 今年はちゃんと出場でき 第3位という成績を収めました  恒例になりつつあるNBSA子供クイズ大会を 楽しみにしている子供がいたのだ と新たに感動しました 

出場者の年齢は15歳から18歳 各学校から2名が選ばれ 決勝を競います  
ネパールではこの様なクイズ番組が人気で テレビでよく放送されますが ほとんどが英語です  私たちもこれまでは 視力障がい児の実力を見せようと 対等に英語で行ってきましたが 今年のNBSAクイズ大会はネパール語で行い 学校間のレベル差を縮め どの盲学校の学生も参加できるようにしました  
そのせいですね 例年より活発な雰囲気が感じられ 応援の生徒もたいへんなはしゃぎよう  結局1位以下はランクを付けず 参加することに意義あり ということで各学校と参加者各自に 同等の記念品(花瓶)とお土
産を配りました  
1
位:ラボラトリー・スクール(キルティプル)
以下参加校:
アダルシャ中等高等学校 (バクタプル)
ナムナマチンドラ中等高等学校 (パタン)
サンジバンニ中等高等学校 (ドリケル)

尚 クイズ大会の模様は ネパールの地方テレビ2局と多数の新聞で報道されました
(報告:渥美よりこ)

● NBSA
カトマンドゥ支部会長:Om Prakash Banjadeの閉会の辞(要約)

NBSA
の活動理念は3つあります 
1.視覚障がい者が一般社会に 受け入れやすくするための社会啓発活動
2.視力に障がいをもつ者の 様々な能力を向上させること
3.サービス・デリバリー 白杖 教材や衣類の配布  カセットテープや点字本の貸し出しなど

毎年同じ事をしているようですが この子供クイズ大会はNBSA独特の社会啓発の一環です  教育の機会さえ与えられれば 障がいを持つ子供も 何ら変わりなく勉強でき 大人になった日には 立派な社会人として世に出て行けます  遊びのようなイベントの中にはこんなメッセージが含まれているのです  今年も様々なメディアの方が このクイズ大会を取材してくれました 頑張っている視力障がい児の姿が 多くの人々の心に残ることと思います  さて皆さん カトマンドゥ盆地だけ見ても 教育レベルにかなりの違いがあります  さらに地方とカトマンドゥと比べたら 驚異的な格差です  まだまだ遠い道のりですが  将来この教育格差が少しでも縮まるよう 私たちは頑張っていきたいと思います  ご声援ありがとうございました  来年もきっとやります


 行ってきました 触ってきました 愛地球博ネパール館
今回の報告は 地元愛知の山口里子さんに万博の印象を書いていただきました

私は愛知万博での視覚障害者への接遇について 万博スタッフに研修をしました  職場から複数の職員を動員して3日間述べ450名への研修  なかなか大きな仕事で大変でしたが楽しかったです  

まずはネパール・パビリオンの見どころ それにショッピングについて書きましょうか  
全体は、20〜30メートル四方くらいの建物。外観正面にはストゥーパの装飾がされていて なかなか個性的な雰囲気をかもし出しています  入り口の前にはマニぐるまがあり 訪れる人は皆、思わずガラガラ・・・っと回すんですね  建物の中は、中心に5メートル四方 高さが7から8メートルほどの立派な木造のお寺? 仏塔?が建っていて ネパールならではの見事な彫刻が施されています  自由にさわることが出来るので 視覚障害の友人も その優美さを満喫できました  お寺の中では 手書きの曼荼羅や仏像が販売されています  
お寺の周囲は ネパール物産展  雑貨から衣料品 仏具など 様々なものが売られていました  さすがに値札が貼ってありましたが ネパールでの買い物の経験がある私には やはり「全部高い!」という印象です  一番奥にネパール料理コーナーがあり 一部分に作ってある2階スペースのテーブルで ネパールの餃子モモや焼ソバのチョウメンなどのネパール料理が楽しめます  私は時間の都合で食べれなかったのですが 食べた友人はアジアっぽい香辛料の香りがしておいしかった とのことでした  

最後に印象です
アジア各地のパビリオン全体に言えることですが 展示品や販売商品を 触らせてもらえることが多く 視覚障害の方でも楽しめることが多いです  時々 結局これは何なんだろう・・・ということもありますが(笑)それも楽しい  
日本語スタッフがバッチリそろっていたり 最新技術を駆使した映像やガラスケースの中の展示品ばかりのパビリオンより ネパールを始め その国の雰囲気がぷんぷんするパビリオンのほうが楽しいかも というのが、私個人の印象です  

去る77日はネパール王国皇太子が 当パビリオンの式典に参加した模様が ネパールのテレビ ラジオでも広く報道されました

 お知らせ
NBSA 秋のスタディー・ツァーに参加しませんか
一年で一番きれいにヒマラヤ山脈が見れる季節を選びました  恒例のネパールの視覚障がい者と共にアンナプルナ山麓を歩く 友交(ゆうこう)トレッキングに加え 視力障がい児が学ぶ学校見学 それに古都カトマンドゥとパタンの市内観光を入れた楽しい企画 

詳しくはNBSAホームページ:http://at.sakura.ne.jp/~ilte/nbsa/  をご覧ください
最新版の会報誌もこちらに掲載しています 

編集と文責 渥美よりこ カトマンドゥ在住
NBSA
ネット・ニュースは音声パソコン対応編集をしています