――――― NBSAネット・ニュース 2005年12月号 ―――――
ネパールの視覚障害者を支える会
ネパールの視覚障害者を支える会(NBSA)の会員 支援者の皆様
クリスマスそして新年の支度で大忙しの毎日だと思います ちょっと息抜きにネパールの視覚障がい者を支える会 NBSAのネットニュースを読んで 気晴らしをしてみてください
●活動報告
12月5日は国際ボランティアデーでした NBSAカトマンドゥ支部は3日の国際障がい者デーの記念デモ行進の後に 同時にボランティアの感謝祭を祝いました ボランティアのみなさん いつもありがとう カトマンドゥ支部会長のオムプラカスが短い挨拶を済ませ 26名のボランティアとNBSAスタッフがレストランでいっしょに昼食を取りました ちょっとおしゃれにホテルでのランチ と言っても定番のダルバード でもとても和やかな雰囲気が流れました 日ごろの労をねぎらうボランティアの会は とても有意義だと思いました
NBSAのボランティア仲間は2種類あって 移動を助けるボランティアとカセットテープ・ライブラリーの音訳を専門にする人です 両方を兼ねている人どちらかを専門にしている人 一同が会すことはめったにありません また 女性ボランティアが圧倒的に多く 男性陣はちょっと控えめでしたね
ますます自信と誇りを持って ボランティア活動を続けてくださいますよう カトマンドゥスタッフ一同心よりお願いしました 報告:ビソ・アディカリ
● ネパールに来る前に 知っておきたい病気のはなし
皆様 はじめまして 私は、JICAネパール事務所において関係者の皆様の健康管理を預かっております ネパールに滞在になる前のプラスαの情報を発信いたします
ネパールに 短期で滞在される場合も長期に滞在される場合でも最も注意が必要なのは下痢などの消化器感染症です これらはいくら注意しても 注意が行き届くことがありません 消化器感染症:旅行者下痢症と呼ばれるものについては、皆さん既にご周知のことと思います
ジアルジアなどの寄生虫感染ですと罹った場合 回復に4〜5日と短期間で回復が可能です
罹ると回復に時間を要する厄介なものは腸チフスです 雨期 乾季とかかわらずネパールでは一年中が流行時期です 腸チフスは予防接種を受けると3年効果が持続しますので たびたびネパール等の流行地域を訪問される場合は接種をお勧めします 日本では接種できるところが限られていますので 一度目の訪問で受けられることをお勧めします
では簡単に 質問の多い事項を以下にまとめておきましょう
● 質問:ネパールでも鳥インフルエンザが発生していますか
現在 ネパールでは発生がありません インフルエンザにはA B C等ウイルスの型がありますが 鳥インフルエンザのA型についてはネパールに今のところ(2005年11月末現在)存在していないとのことです
● 質問:発生していたら ネパール人はどのような治療を受けていますか
現在人のインフルエンザも報告されていません 日本や先進国でインフルエンザの治療時に使用されているタミフルは こちらでは入手できませんから 発生しても対症療法ということになるでしょう 鳥インフルエンザでも同様です
● 質問:ネパールで多い病気はなんですか その理由はなんですか
ネパールで多い病気は 上にも書きましたが肝炎などの消化器感染症です
こちらの人は肝炎のことを「ジョーンディス」(英語で黄疸のこと)と呼んでいる ことが多いです 大抵長引く病気のことをひとまとめにしてそう呼んでいるときもあります 原因は、やはり水の衛生状態がよくないということに関連していると思います ネパールで日本人がかかりやすい病気も同じように消化器感染症です 他に大気汚染がひどいため感冒様の症状や鼻炎などアレルギーの症状を訴える人が多いです
● 質問:カトマンドゥで病気になったら どの医者の診てもらえばよいでしょうか
Nepal
International Clinic 王宮の南門前に看板が出ています
+977-1-443-4642 日曜から金曜の9時から5時まで
土曜日と時間外は電話していけば 医師に取り次いでくれます
最近は 色々な病院がありますが こちらは在留邦人 外国人 旅行者と外国人には定評のある病院です
鳥インフルエンザについてネパールでは発生はありませんが 人のインフルエンザ鳥インフルエンザともに経由地のタイでは流行していますので 人のインフルエンザの予防接種は受けておかれることをお勧めします 初めての土地 不慣れな土地にやってくると過剰な緊張や心配で普段よりも精神的な ストレスがたまりやすく身体的にも疲労が知らず知らずにたまるものです ネパール滞在の折には適度な緊張と適度な休息で楽しい滞在を送られますように 在ネパールJICA事務所 健康管理員 名嶋律子
大変有意義な情報を提供してくださり ありがとうございました
● 2005年12月3日は国際障がい者の日でした 小さな詩をお届けします
光はどこからくるの
私は光を感じない と人はいう
寒い冬の朝 ガラス窓を通すほんのわずかな光の暖かさが
一日の行事の始まりをつげ 私は川にむかう
身を切るような冷たい水で身を清め
妻の作る慎ましやかな朝食を待つ
光は匂いでも感じることができる
野良に出て槌を打ち わらを束ねていると
ほんのちょっと前まで日向ぼっこをしていたわらが
ぬくぬくと暖かな 子犬のような匂いを立てている
陽が落ちて 家路にもどると
ブア(おとうさん)おかえり!
飛びついてくる末娘ジャヌカの 暖かい手を握り締める
もうすぐご飯が炊けるよ!
長男ビシュヌの元気な声が聞こえる
私は夜になっても光を 感じることができる
● お知らせ:ご好評を頂いているNBSAスタディーツァー 次回は2006年3月を予定しています ツァーに関するご質問は随時承っています ぜひご応募ください
● 今年もお世話になりました
暮れの慌しい中、ネットニュースをお読みくださり ありがとうございました 幸いネパールの新年は4月ですので のんびりした気持ちでネットニュースを書きました 日本は大寒波の年の瀬 大変ですね 皆様 良いお年をお迎えください
編集と文責 渥美よりこ カトマンドゥ在住
本会の活動などを載せた NBSAホームページ:http://at.sakura.ne.jp/~ilte/nbsa/ は最新版の会報誌も掲載しています ぜひご覧ください
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