――― NBSAネットニュース 2007年8月号 ――――

 

ネパールの視覚障害者を支える会(NBSA)の会員 支援者の皆様

 

まずは中越沖地震のお見舞いを申し上げます  

地震の様子はネパールの新聞にも1面に報道され 道路が切断された写真は多くの人々に衝撃を与えたようです  カトマンドゥ盆地は60年に一度大地震が起きると予測されていて ECの提供による簡単な防災訓練番組がテレビで流れています  これは可愛い子どもを使ったアニメーションで アピール性の高いもの  自然災害王国日本も 悲惨な経験を生かした海外援助をもっと拡大してほしいものです

 

さて 会報誌や7月号でお知らせした 10代の盲目のシンガー 木下航志のチャリティーコンサートが8月21日 カトマンドゥの日本大使館で行われます  観覧ご希望の方は直接カトマンドゥのNBSAにメールでご連絡ください  場所等説明いたします  

 yoriko@mos.com.np  または yorikonepal@hotmail.com   

 

●活動報告 

カトマンドゥ市内の大学で 親の会会議

7月28日 視力に障がいのある児童の親の会 カトマンドゥ盆地会議を開催しました  盆地外のドリケルやダディン郡の親 盲学級の教師 さらに興味本位で参加したオブザーバーの盲学生を含め 参加者は予定を大きく上回り60名に昇りました  議題はもっぱら会のあり方に集中し 中途で退席者がでるほど激しい討論が展開されました  カトマンドゥは首都だけあり障害児教育は親に意識があれば 容易に受けることができます  が地方ではまだまだです  そこで私たちは カトマンドゥの親の会が中軸となり 地方とネットワークを築いてもらう予定でいましたが なかなか歩調が合わず この話題は当分棚上げになりそうです  この会議は 下準備がすごく大変で 初めに盆地内の各学校に出かけ 教師の協力で招待状を配ってもらい さらに残り3日間テレホンアポイント攻勢で動員を図りました  NBSAカトマンドゥの役員は当然ですが ボランティアが実によく頑張ってくれました

 

8月14日 ポカラで親への啓発セミナー開催  子どもの日クイズ大会も併用

9月に行う子供の日クイズ大会を 一足早くポカラでも行いました  交通の便がよい観光都市ポカラにバイラワ チトワン サンジャ バグルン カスキ各郡から2名の選手が結集  名門ポカラのアマルシンハ中等高等学校を破り 僻地のバグルンの学生が優勝しました  その後 上記の郡から 視力に障がいのある児童をもつ親各2名が参加した 啓発セミナーを開催し 教育の必要性や 親同士で情報を交換することの大切さ訴えました  セミナーの後に5人の親が 役員に選出され今後 親の会のネットワークを築いていきます  広範囲の地域からやって来た親御さん達は なかなか明るい感じで熱意が感じられました

 

●ネパール ヨモギ物語 

ネパールには日本とほとんど同じ種類のヨモギが自生しています ただ少し 気候風土の違いで 多少苦味が強いように感じられるようです  また 日本では古くからヨモギの効用が知れていますが ネパールではただの雑草と思われているそうで  ごく一部の部族が死者のプジャ 供養に使ったり 怪我をしたとき葉っぱを止血剤にする程度  色々な効能をもったヨモギを活用しないのは なんともったいない  無駄に捨てているヨモギを 村の女性の経済支援にしようと 考えたのは畑美栄さん  ネパールに在住しNGO団体よもぎの会を運営しています  ヨモギと言うとまず思い出すのは草餅ですが  よもぎの会では ヨモギを使った様々な製品 ヨモギオイル ヨモギ石鹸 ヨモギ化粧水 ヨモギ飴やパン さらにお灸のもぐさも製造販売して日本に輸出していますが  カトマンドゥでも購入できます  お求めは 王宮通りのマッサージサロン 友愛ヘルスセンターへ  化粧品はなんとも言えないすがすがしい香気があります

 

    ネパール関連ニュース  

7月30日 ネパール国中で頻繁な降雨が引き金となって起きた洪水と地滑りは 7月中に推定74名の生命を奪った  政府は医療チームの緊急派遣 飲料水の配給と電気の早期の回復 伝染病の発生予防の指示を出した  また 死者の各家族にRs

2万5千(5万円強)を支給する予定である 

 

8月1日 ネパール男性ヒンズーの神に捧げるため右手切断 

23歳のネパール人男性が 朝の祈りを終えた後 ヒンズーの神カーリに捧げるために右手を切断した  同国南東部の町で薬局を営むこの男性は、現在病院で手当を受けているという  ネパールの人口2600万人のうち8割以上がヒンズー教徒  彼らは 羊やヤギや羊 水牛 おんどりといった動物を寺に対して頻繁に奉納する習慣がある

 

8月3日 時代の夜明けを象徴する 新しいネパール国歌の制定 

ネパールでは前の国歌は 国王と独裁政治を称賛する内容であったことを理由に 昨年5月以来国歌が廃止されていたが このほど多数の候補の中からPグルン氏の曲を選択した  新しい国歌の歌詞は ネパール人の主権者は 東のメティからマハカリ地方にまたがった様々な民族の 何百の花のひとつです  タライ ヒマラヤ 丘陵地帯 分割されない 知識と平和の土地 万歳母国ネパール と言った内容  曲は近代化を図った中にも ネパール音楽の要素を組み合わせている

 

8月8日 Record China配信

アジア開発銀行(ADB)の統計によると  本年度もアジア諸国の中でネパールが国内の貧富の格差が最も激しい国であることが判明した  第2位は 経済発展を続けている中国というのは驚き

 

●ネパールの民話 20 こうして夫は助かった 

昔 キルティプルにある男がいました  ある日 男は妻が夜になるとこっそりと 大きな古い木が立っている丘に行っているのに気付きました  その丘は 町の魔女たちの集会所で 悪魔に祈りを捧げる場所でした  男は途方に暮れ 友達に相談しました  友達はしばらく考えてから 妻の軽率な行いに気付いていない振りをして 不必要に心配するな と言いました  

ある夜 妻は寝ている夫に魔法の米を一握り振りかけ 意識を失わせ 首にロープを巻き礼拝の支度にかかりました  じつはこの男 寝たふりをしていたのです   

哀れな夫は ヤギのように引きずられて 魔女たちが待つ丘の木の下に着きました  真夜中近くになり 魔女たちは手の込んだ儀式を始めました  ところが 生贄をささげる段になっていきなりニワトリが鳴くと 大急ぎで儀式を取りやめました  と言うのは 夜中を過ぎて次の日になってしまったので 夜の間に済ませる生贄のタイミングがずれてしまったからです  妻と魔女たちは 哀れな夫を置き去りにし大慌てで逃げて行きました  男は友達が助けに来るまでその場に横たわっていました  実は友達が木に潜んでいて 頃合を見計らってニワトリをまねて 鳴いただけだったので  こうして男は 悪魔の犠牲にならず 無事に助かったそうな。

 

編集と文責 渥美よりこ カトマンドゥ在住

2007年8月14日

 

NBSAカトマンドゥの メールアドレスが9月1日より変わります  

新 nbsa@mail.com.np  書き換えをお願いします

尚 2007年9月30日まで旧 yoriko@mos.com.npが使えます

また yorikonepal@hotmail.com は常時使用可能です

 

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