――― NBSAネットニュース 2013年6月号 ―――
ゴールデンウィークも完全に終わってしまい すっかりいつもの日常に戻ってしまわれたことと思います 日本はジメジメした雨季の始まり 毎年早くなる台風が到来しますね
お蔭様でネパール ことにNBSAの本拠地があるカトマンドゥには台風がやってきませんし 雨はしとしと ネパール語ではシメシメと降るだけ カトマンドゥは すごく暑くなることもなし 集中豪雨で稲が流されることもなし 郊外に出ると ほのかな稲の香りが漂ってきます 歌を歌いながら 楽しそうに稲をひと束 ひと束 と植えている姿が印象的 今年もおいしいご飯が食べられますよう 皆さんも祈ってくださいね
ここでひとつ 素晴らしいニースをお届けします
このほどネパール政府が 視覚障がい者の点字による投票を認めました 点字用紙がない場合は 他の紙でもよいとのこと なんと日本では100年以上前から 点字による投票が認められていますが 多くの途上国ではこのよう配慮がされていません ネパール政府の大快挙と言えましょう 頑張れネパールの バリアフリーゼーション
■定例活動
@オーディオライブラリ事業
NBSAで一番人気のある事業です 公務員試験や 学校の試験のための攻略本の
朗読も行い 大学生にとても重宝がられています 音質も録音も良いと評判のよい事業で 利用者がもっと増えそうです NBSAはまた 質の良いCDを安価で提供している団体と評価されています
A点字情報誌タッチ
世界的に点字離れが進む傾向にあるなか NBSAはこつこつと点字情報誌の作成と配布を続けています 現在タッチ 34号の作成中です
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計画停電情報 カトマンドゥ市内1日7時間 先月と変わらず
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給水の方はまったく期待できないようです 公共の水場には水を汲む人の長い列が見られます ネパールに住み始めて15年目になりますが 高級自家用車など増えているのに 質素な一般庶民の生活に大きな変化は見られません
■ ネパールのニュース
● ネパール航空機墜落
ネパール航空のツインオッター機がジョムソン空港でオーバーランし 滑走路の先のカリガンダキ川に転落した 乗客 乗務員等22名を乗せて早朝8時10分にポカラ空港を離陸したツインオッター機には日本人も8名乗っていたが 5名が負傷した だけで死者は出なかった
●選挙日程を決めるのはだれ
首相交代劇は いまのところ収まったようだが 新憲法制定の話は一向にまとまらないし 誰も真剣に手をつけようとしない しかし選挙の日程については利権が絡むので 各党わりあい真剣 とはいえ本当によく日程が変わる 早々に決めてもらいたいと市民もやきもき
●ジャーナリストの法廷への入室禁止
最高裁は ジャーナリストの法廷への入室を禁ずる措置をとると発表した これは一部のジャーナリストが無許可で法廷等裁判所の内部を出入りすることが法廷の尊厳を損なう との観点から裁判所が決定したもの ジャーナリストや弁護士会など司法関係から抗議は続いているが 従来から メデイア関係者はいろいろな場面でひんしゅくをかっており 彼らの反省も必要との意見も多い
●先月25日深夜タプレジュン郡の北側で 米国人の生物研究者グループの17人が盗難の被害に遭い 金品やカメなど盗まれた 警察は地元の少年5人(13〜18歳 を逮捕した ネパールは日本よりはるかに青少年の犯罪が少ないので こうした出来事も新聞に大きく報道される
■ネパール関連ニュース
高所の空港 事故防止策は 操縦士の力量だけ
読売新聞5月25日配信
ネパールで小型機の事故が頻発している ヒマラヤ山系トレッキング目当ての観光客を乗せた便数が増える中 高地特有の不安定な気流に巻き込まれるケースが増加したためとみられる 操縦士の技量に安全がかかっているのが現状だ
北部ジョムソンで今月16日 国営ネパール航空の小型機が着陸に失敗し 日本人5人が負傷した事故の原因はオーバーラン 空港周辺の気流が安定せず 強風にあおられたとみられる
ジョムソンと東部ルクラはヒマラヤ観光の拠点で カトマンズなどから小型機で入る いずれも標高2500メートル以上の高地に位置し 空港は小さく 周辺は急峻な斜面や崖に囲まれる ジョムソンでは昨年5月にも小型機の着陸失敗で15人が死亡 ルクラでは2008年の墜落事故で18人が亡くなった 当局によると航空事故は03年以降計32件 死者数は160人超と 事故が多発している
ネパール政府によると 昨年同国を訪れた外国人観光客は約60万人で 10年前の2倍以上に増えた 航空会社は10社以上となり 小型機の便数も増加した
だが 高所にある空港を移転したり 拡張して安全性を高める措置を取ることは難しい このため 事故防止策は操縦士の腕にかかってくる面が大きいという 同国観光省のスレシュ アチャリャ担当部長は「操縦士には気象条件をきちんと把握し スケジュール優先の無理な着陸をしないよう指導を促している」と話す
■三浦雄一朗さん80歳でエヴェレスト登頂 最高齢
カトマンドゥ CNN 5月23日配信
冒険家の三浦雄一郎さん(80)が23日午前 世界最高峰エベレスト(8848メートル)の登頂に成功したと現地当局が伝えた これまで76歳のネパール人が持っていた男性最高齢での登頂記録を塗り替えた
三浦さんは息子の豪太さんとともに頂上に到達した 三浦さんは2年前に事故で骨盤を骨折し 今年1月には不整脈で手術も受けた だがエベレスト登頂に向けて25から30キロもある荷物を背負って歩くなど 地道なトレーニングを重ねてきた
三浦さんは今月初めには 私はまだ元気だ エベレスト登頂のチャンスはあると考えている と語っていた 三浦さんは2003年に70歳でエベレストを初登頂
08年には2回目の登頂を果たしていた エベレスト登頂の女性の最高齢記録保持者も日本人で 73歳での登頂に成功している
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81歳もエベレスト挑む ネパール人男性 来週登頂
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朝日新聞5月24日配信
2008年 三浦さんが75歳でエベレストに登頂する前日に75歳で登ったネパール人男性が 今季もエベレスト登頂に挑んでいる 成功すれば 三浦さんを上回る81歳での登頂となる
この男性はミン バハドゥール シェルチャンさん 5年前は三浦さんの最高齢登頂記録更新を阻むとともに 2007年に柳沢勝輔さんが作った71歳の登頂記録を塗り替えた 登頂準備を進めるベースキャンプで17日に朝日新聞の取材に応じ ミウラ先生を尊敬しており 08年に2人で撮影した写真を持っている 記録更新が目的でなく エベレストの山頂から核廃絶など世界平和を訴えたい と話した 地元紙の電子版によると 来週に登頂を目指す
●ネパールの詩
■遠い声 ドルガ ラール シュレスタ選詩集 翻訳 藤井正子氏
死の不公平
口にするのもおぞましいが
人間がこのように死んでいこうとは
全く思いもしなかった
死がこれほどにもみすぼらしいとは
今まで考えもしなかった
私が死んだその時 そばにやって来て
わずかの涙を流す者は誰もいなかった
火葬の時が来たというのに
私の棺に付き添う者は誰もいなかった
死の苦しみがこれ程までとは
本当に知らなかった
禿鷹が私の亡骸に襲いかかるでもなく
燃やされて灰になるでもなく
薪の上にまっすぐ横たえられたまま
自分の死を悼むことさえできないとは
私はわかっていなかった
死が 死んだ人間を
これほど公平にとり扱うことができるとは
2013年6月1日
文責 渥美 資子
住所:千葉県柏市 松葉町 6−8−1 (電)04−7136−0505
(ポコアポコ気付:ネパールの視覚障害者を支える会)
ホームページ http://NBSA.sakura.ne.jp/
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ネパールの視覚障がい者障害者を支える会
(Nepal Blind
Support Association NBSA)設立2002年3月1日
当会は皆様のご支援を頂いて 設立11年を迎えました
主な事業は様々な本や教科書を音声化し 視覚障がい者の娯楽や勉強に役立て 将来の自立に向けたサポートを行っています 現在ネパールには視力に障がいのある小学校教員が400名ほどいて 皆自活の道を歩んでいます 中にはNBSAの奨学金で大学を卒業した人もいます 今後とも皆様のご支援賜りますよう お願いいたします 一般会費 一ヶ月500円 年間6000円
●イベントのお知らせ
障がい者美術教室
「タムタムアート工房」
自分を表現するアートに挑戦しませんか 音や色マークに特別敏感な人たち 形を一瞬写真のようにとらえる人たち 独自の個性でものを見 表現する人たち ことばで伝えることが苦手で 思いを色や形で表現し 見えないので触ることでその物の雰囲気がにじみでてくる
作品はことばと同じ表現です
一人でしゃべっていてもつまらない 誰かに聞いてもらいたい
そんな思いをいっしょに広げていく場 それを豊かにしていく場がここにあります
開催日 毎月第1土曜日と第3土曜日
時間 午前10時から12時
講師 喜屋武貞男(彫刻家 美術教師として32年間指導
内容 絵画 水彩や油絵 立体画など 造形(粘土やプラスチック 柔軟素材等で彫刻やモニュメント作ります
障がい特性に応じて素材や作り方等学びます
受講料 月額3000円 対象 障がいもつ小学生から大人の方まで
体験1回1000円 要予約
申し込み 問い合わせ タムタム 事務局ポコアポコ
電話04-7136-0505 FAX同
一般社団法人多夢多夢 柏市松葉町6−8−1
* 一般社団法人多夢多夢(タムタム)とは、ポコアポコの運営法人です。
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青山 和平
wahei@cello.ocn.ne.jp